末吉町教会「街の灯」2020年8月号巻頭言
石渡洋行神父様の司祭叙階式が無事に執り行われました。
末吉町教会主任司祭 ヨゼフ 濱田 壮久神父
7月17日(金)午後2時から横浜教区司教であるラファエル梅村昌弘司教様の手で、雪の下教会でライモンド石渡洋行神父様の司祭叙階式が無事に執り行われました。本来であれば、4月29日に大勢の方の参列を受けて大きなお祝いの中で司祭に叙階されるはずでしたが、今回は、新型コロナウィルスの感染拡大を受けての特別な状況の中で参列者は司祭と神学生、ご家族、石渡神父様の出身教会の三浦海岸教会の少人数の信徒と神奈川第4地区の教会代表だけに限定されての少人数の叙階式でした。石渡神父様と谷脇神父様と私は昭和53年度の生まれなので、こうして教区司祭団の中に同い年の司祭が加わってくださり、本当に心強く思います。新司祭の誕生に当たり、神さまの恵みが横浜教区に豊かに注がれていることを深く実感することが出来ました。
末吉町教会では6月7日(日)から信徒参列のミサを再開しましたが、8月に入っても参加人数の制限や、ミサ中に会衆の皆様には沈黙を守って頂くことになり、本当にご負担を強いることになっていますが、新型コロナウィルスの感染拡大防止のためになお一層のご理解とご協力を頂ければ幸いです。これに合わせて、9月末までの「主日ミサ順守義務免除の公告」延長をいたします。体調に不安のある方、また、ご家族にご病気を抱えている方がいらっしゃる方は、これでまでと同様にYoutube配信のミサを通してご一緒に祈り、「霊的聖体拝領を求める祈り」をお捧げ下されば幸いです。
末吉町教会では現在、木曜日9:30のロザリオの祈り、10:00ミサ、日曜日11:30ミサ、第1・3日曜日14:00英語ミサ、第2・4日曜日韓国語ミサを捧げることが出来ています。これもひとえに皆様が日々の生活の中で新型コロナウィルス感染防止対策を入念にしてくださる中でミサに参加していることに依ります。また、教会委員会の皆様や地区世話役会の皆様、フィリピン共同体、中国共同体、ベトナム共同体、韓国共同体の皆様が聖堂への入堂前の検温や連絡先の記帳、また、ミサ後の除菌・消毒作業を手分けしてして下さっています。このような多くの方々のご尽力でミサをお捧げすることが出来ていること、改めて心より御礼申し上げます。なお、土曜日の17:00ミサについては、検温や連絡先の記帳、ミサ後の除菌・消毒を担って下さる方を見いだすことが出来ておらず、当面の間は信徒参列のミサとしてお捧げできないことを申し訳なく思います。事情をご理解いただければ幸いです。
さて、今月は聖務日課の「寝る前の祈り」(終課)で主日・祭日に割り当てられている詩編91をもとにご一緒に黙想をしたいと思います。
【詩編91】(新共同訳)
91・01 いと高き神のもとに身を寄せて隠れ/全能の神の陰に宿る人よ
91・02 主に申し上げよ /「わたしの避けどころ、砦/わたしの神、依り頼む方」 と。
91・03 神はあなたを救い出してくださる/仕掛けられた罠から、陥れる言葉から。
91・04 神は羽をもってあなたを覆い/翼の下にかばってくださる。/神のまことは大盾、小盾。
91・05 夜、脅かすものをも/昼、飛んで来る矢をも、恐れることはない。
91・06 暗黒の中を行く疫病も/真昼に襲う病魔も
91・07 あなたの傍らに一千の人/あなたの右に一万の人が倒れるときすら/あなたを襲うことはない。
91・08 あなたの目が、それを眺めるのみ。/神に逆らう者の受ける報いを見ているのみ。
91・09 あなたは主を避けどころとし/いと高き神を宿るところとした。
91・10 あなたには災難もふりかかることがなく/天幕には疫病も触れることがない。
91・11 主はあなたのために、御使いに命じて/あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。
91・12 彼らはあなたをその手にのせて運び/足が石に当たらないように守る。
91・13 あなたは獅子と毒蛇を踏みにじり/獅子の子と大蛇を踏んで行く。
91・14 「彼はわたしを慕う者だから/彼を災いから逃れさせよう。/わたしの名を知る者だから、彼を高く上げよう。/91・15 彼がわたしを呼び求めるとき、彼に答え/苦難の襲うとき、彼と共にいて助け/彼に名誉を与えよう。91・16 生涯、彼を満ち足らせ/わたしの救いを彼に見せよう。」
この詩編はフランシスコ会訳聖書では「主の翼のもとに」という題名が付されています。信仰において神に依り頼む人にはどのような災いも及ばないことが告げられています。特に4節の「神は羽をもってあなたを覆い/翼の下にかばってくださる。/神のまことは大盾、小盾。」という言葉に注目したいと思います。神様が一人ひとりをかばい、そして羽で覆って下さっていることを思うとき、たとえ、新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない全世界において、それぞれの国の社会全体に不安が広まっていたとしても、私たちの存在そのものが神の庇護下にあることが分かります。そして、6節、7節では「暗黒の中を行く疫病も/真昼に襲う病魔も/あなたの傍らに一千の人/あなたの右に一万の人が倒れるときすら/あなたを襲うことはない。」という励ましの言葉が語られます。
確かに、新型コロナウィルスは目に見えない存在ですから、どのような感染防止対策を講じたとしても、決して万全ということはなく、誰もが感染するリスクはあることは事実です。しかし、自分の生活の中で賢明さをもって必要な対策を講じているならば、いたずらに不安を心の中で大きくするのではなく、むしろ、神さまによって自分の存在が守られていることを意識しながら、9節、10節にあるように「あなたは主を避けどころとし/いと高き神を宿るところとした。/あなたには災難もふりかかることがなく/天幕には疫病も触れることがない。」という約束に信頼を置いて過ごしてはいかがでしょうか。また、9節にある「主をさけどころ」とするということは、主のうちに避難するということを意味していますから、ステイホームをするときにも、外出を自粛させられている、犠牲を払っているという意識ではなく、主と共に、祈りに満ちた家庭での時間を過ごすことによって神様に守られている実感を得ることが出来るようになるのではないでしょうか。
詩編91では続けて11節と12節で天使の存在にも言及があります。「主はあなたのために、御使いに命じて/あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。/91・12 彼らはあなたをその手にのせて運び/足が石に当たらないように守る。」不要不急の外出を控えたとしても最低限度の外出は避けることができません。そのようなときに、もし心に不安がよぎるようなときには、特にこの個所を心に思いめぐらしてみると良いのではないでしょうか。
この夏は、昨年までの夏とは違って教会学校のサマーキャンプ等の行事も実施することができません。しかし、一人ひとりの我慢と犠牲が1日も早い感染終息につながり、一人でも多くの命を守ることにつながっていきます。詩編91の15節、16節「彼がわたしを呼び求めるとき、彼に答え/苦難の襲うとき、彼と共にいて助け/彼に名誉を与えよう。生涯、彼を満ち足らせ/わたしの救いを彼に見せよう。」という神さまの確かな約束を心に留めて、暑い夏を乗り切ることが出来ればと願っています。
ここに、2020年4月3日に日本カトリック司教協議会によって発表された「新型コロナウィルス感染症に苦しむ世界のための祈り」を再度載せます。皆様も日々の生活の中でどうぞお祈り下さい。
【新型コロナウイルス感染症に苦しむ世界のための祈り】
いつくしみ深い神よ、
新型コロナウイルスの感染拡大によって、
今、大きな困難の中にある世界を顧みてください。
病に苦しむ人に必要な医療が施され、
感染の終息に向けて取り組むすべての人、
医療従事者、病者に寄り添う人の健康が守られますように。
亡くなった人が永遠のみ国に迎え入れられ、
尽きることのない安らぎに満たされますように。
不安と混乱に直面しているすべての人に、
支援の手が差し伸べられますように。
希望の源である神よ、
わたしたちが感染拡大を防ぐための犠牲を惜しまず、
世界のすべての人と助け合って、
この危機を乗り越えることができるようお導きください。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
希望と慰めのよりどころである聖マリア、
苦難のうちにあるわたしたちのためにお祈りください。
(2020年4月3日 日本カトリック司教協議会認可)